イベント
観覧ご希望の方は参加登録を受け付けております。各日、開始30分前より受付を開始いたします。尚、席数には限りがございますので、予定席数終了後は立ち見となる場合もございますことご了承下さい。
オープニングセッション:
「SIP MIAMIプロジェクト − AMがつくる未来」
登壇者
新野俊樹(東京大学教授)
山中俊治(東京大学教授)
早野誠治(株式会社アスペクト 代表取締役)
相馬淳人(株式会社エリジオン 取締役)
日時
6月4日(木)11:00 - 12:15
場所
S棟アニバーサリーホール
Additive Manufacturing技術(AM技術)は3Dプリンティングとも呼ばれ、近年注目を集めていますが、国内において最終製品の製造に使われた例は極めて少なく、試作技術の域を出ておりません。2014年より始動したSIPにおけるMIAMI(Manufacturing Initiative through Additive Manufacturing Innovation)プロジェクトでは、その活動の一環として、AMで作ることによって圧倒的な付加価値を生み出す製品やその設計手法とは何かを研究し、AM技術による製品力の向上を目指しています。 本セッションではこのプロジェクトの概要をお伝えするとともに、AM技術と共に作りうるマス・カスタマイゼーション義足の未来についても話し合います。
「一人ひとりのためのデザイン」
登壇者
松尾伴大(エンジニア)
山中俊治(東京大学教授)
日時
6月6日(土)14:00 - 15:30
場所
S棟アニバーサリーホール
ソニーエンジニアリングのJust earは、「テイラーメイド」という考えのもとに生まれたヘッドホン。この製品を生み出した松尾伴大さんは、ソニーで数多くのヘッドホンの設計に携わった元“耳型職人”であり、同時に参(MILE)というデザインプロジェクトの一人としても活躍しています。大量生産の次の可能性として、マス・カスタマイゼーションの重要性に注目が集まるいま、第一線で製品として展開をする松尾さんと、義肢装具士や切断者と対話を重ねながら義足のデザインを行ってきた山中が、一人ひとりのためのものづくりの未来を考えます。
松尾伴大
1977年長崎生まれ。2000年に筑波大学・工学システム学類を卒業した後、音響機器メーカーを渡り歩きながら、音響エンジニアとして様々な商品の開発に携わる。1999年から活動しているデザインプロジェクト参(MILE)を軸に、ものづくりの表や裏で活躍中。
山中俊治
1982年東京大学工学部産業機械工学科卒業後、日産自動車デザインセンター勤務。1987年よりフリーのデザイナーとして独立。1991年より94年まで東京大学助教授を勤める。1994年にリーディング・エッジ・デザインを設立。 2008〜12年慶應義塾大学 政策・メディア研究科教授。2013年4月より東京大学生産技術研究所教授。 デザイナーとして腕時計から鉄道車両に至る幅広い工業製品をデザインする一方、技術者としてロボティクスや通信技術に関わる。大学では義足や感覚に訴えるロボットなど、人とものの新しい関係を研究している。
「カラダをつくるということ ー ファッション、アート、研究から」
登壇者
廣川玉枝(クリエイティブディレクター/
ファッションデザイナー/アーティスト)
AKI INOMATA(アーティスト)
山中俊治(東京大学教授)
司会進行
角尾舞(東京大学山中研究室)
日時
6月7日(日)14:00 - 15:30
場所
S棟アニバーサリーホール
SOMA DESIGNのデザイナーとして活躍する廣川玉枝さんと、ヤドカリに「やど」を与えるアートプロジェクトで知られるAKI INOMATAさんをゲストにお招きして、さまざまな視点から「カラダ」について考えるトークセッション。廣川さんは高度な技術と日本の伝統をファッションに取り入れ、スキンシリーズ等、革新的な「第二の皮膚」を世の中に送り続けると同時に、車いすのデザインも手がけるなど、様々な活動を行っています。対して、INOMATAさんはCTスキャンや3Dプリンティングを駆使したヤドカリの「やど」を制作したり、ペットの犬と「毛」を交換した衣服を制作したりと、人間に留まらない「カラダ」を考えるアーティストです。このトークセッションでは、今回の展示タイトルである「Designing Body」を実践するお二人と、義足のデザインをはじめとする人と人工物の関わりを考え続けてきた山中が、「カラダのデザイン」について話し合います。
廣川玉枝
2006年「SOMA DESIGN」として活動開始。
同時にデザインプロジェクト「SOMARTA」を立ち上げる。
同年「身体における衣服の可能性」をコンセプトにボディウエアシリーズ”Skin”を発表。
2007年S/Sより東京コレクション・ウィークに参加。
第25回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。
Canon[NEOREAL]展(2008 Milano)/ TOYOTA [iQ×SOMARTA MICROCOSMOS]展(2008 Tokyo)/ 
Mercedes-Benz [SOMARTA x smart fortwo “Thunderbird”] (2012 Tokyo)にてインスタレーション作品を発表。
YAMAHA MOTOR DESIGNとのコラボレーションで電動アシスト車いす[ 02Gen-Taurs(タウルス) ](2014)を発表。
資生堂総合美容施設「SHISEIDO THE GINZA」(2011)、「CLÉ DE PEAU BEAUTÉ」(2013)の制服を手掛ける。京都の友禅染、西陣織老舗との協業により新時代の和装をコンセプトに[Kimono-Couture](2014)を発表。ASIAN COUTURE FEDERATIONのメンバーに正式加入(2014)。
また昨年10月には国内外初の単独個展「廣川玉枝展 身体の系譜 -Creation of SOMARTA-」を開催し話題を呼ぶなど活動の幅を多岐に広げている。
AKI INOMATA
1983年東京生まれ、2008年東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。
生き物との恊働作業によって作品制作をおこなう。 主な作品に、3Dプリンタを用いて都市をかたどったヤドカリの殻をつくり実際に引っ越しをさせる「やどかりに『やど』をわたしてみる」など。 人間以外の生き物のふるまいに人間の世界を重ね合わせることで、私たち自身の姿を再発見しようとしている。
主な個展に、「エマージェンシーズ!025 AKI INOMATA/Inter-Nature Communication」 (ICC、東京、2015)、「犬の毛を私がまとい、私の髪を犬がまとう」(HAGISO、東京、2014)など。近年参加した主なグループ展に「3331 Art Fair 2015 -Various Collectorsʼ Prizes-」(3331 Arts Chiyoda、東京、2015)、「第4回 デジタル・ショック -リアルのファクトリ-」(アンスティチュ・フランセ東京、2015) など。
「アーティストトーク:奥田透也」
登壇者
奥田透也(デザイナー、プログラマー、多摩美術大学非常勤講師)
聞き手
山中俊治(東京大学教授)
村松 充(慶應義塾大学政策・メディア研究科 後期博士課程)
日時
6月13日(土)16:00 – 17:30
場所
S棟アニバーサリーホール
本展ゲストアーティストの奥田透也によるアーティストトークを行います。今回のデータヴィジュアライゼーション作品や、これまでの活動や制作について話します。聞き手は山中俊治と、同じくデータヴィジュアライゼーション作品を今回制作した村松 充です。
奥田透也
デザイナー、プログラマー、多摩美術大学非常勤講師。広島生まれ。大学院にて情報工学を専攻した後、いくつかのデザインプロダクションを経て独立。数学や物理学を取り入れたインタラクションデザインおよびモーションプログラミングを主領域として、インスタレーション、ウェブサイト、アプリケーション、デバイスなどの企画、デザイン、開発に携わる。「ALUMICAN.NET」という名義で主にインターネット上に存在している。
http://alumican.net