展示紹介
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SIP MIAMI プロジェクト
MIAMIプロジェクトは、俗に3Dプリンティングと呼ばれるAM(Additive Manufacturing) を核としたものづくり革新の創出を目指す、東京大学、東京都と複数の企業の共同プロジェクトです。内閣府「戦略的イノベーション創造プログラムSIP」のひとつとして採択され、2014年に始動しました。 MIAMIプロジェクトでは、AMならではの「一人一人にフィットするものづくり」の実践としての「機能的で美しいスポーツ用義足の開発」をマイルストーンプロジェクトと位置付けています。本展覧会では、デザインプロセスをデジタル化し、最先端のAM製造プロセスを駆使した義足作りの、最新の研究成果をお見せします。
陸上競技用義足 Rami (2015)
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スポーツ用義足の基礎研究
最新のAM技術による義足製作手法を開発する一方で、スポーツ用義足の基礎研究も引き続き試みられています。長年スポーツ工学に携わってきた慶應義塾大学の仰木裕嗣准教授の協力のもとで運動解析を行い、F1などのスポーツカーのパーツを製作してきたRDS との共同で開発した超軽量の「ドライカーボン製陸上競技用義足」を展示します。
今回はデザイナー、プログラマーとして活躍し、ALUMICAN.NETで知られる奥田透也をゲスト作家に迎え、データヴィジュアライゼーション作品も上映します。
ドライカーボン製陸上
競技用義足 (2015)
Signature(2015)
ゲスト作家
奥田透也
デザイナー、プログラマー、多摩美術大学非常勤講師。広島生まれ。大学院にて情報工学を専攻した後、いくつかのデザインプロダクションを経て独立。数学や物理学を取り入れたインタラクションデザインおよびモーションプログラミングを主領域として、インスタレーション、ウェブサイト、アプリケーション、デバイスなどの企画、デザイン、開発に携わる。「ALUMICAN.NET」という名義で主にインターネット上に存在している。
http://alumican.net
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美しい義足プロジェクト
慶應義塾大学時代から取り組んできた「美しい義足プロジェクト」の成果を一堂に会し、山中俊治によるスケッチと共に展示します。高桑早生選手のために制作してきた陸上競技用下腿義足のRabbitシリーズや、女性用大腿義足のモックアップなど、これまで制作してきた「美しい義足プロジェクト」の全てをお見せいたします。
疾走用膝継手とエアロ
ダイナミックカバー (2009)
女性用大腿義足 (2010)
Finch Alternative Hand (2012~)